これまで様々なキャンペーンでアクションを起こしたてきたGlobal Citizenのメンバーたち。そのキャンペーンにはタンザニアの児童婚の廃絶、女性経営の企業への投資の促進、ザンビアの子供たちへの食糧供給資金の確保などが含まれます。

インドで水と衛生へのアクセス向上を求め、カナダに対し緊急事態下の子供たちへの教育に投資するよう呼びかけ、リアーナとともに世界中の何百万人もの女の子のための教育を訴えたのもGlobal Citizenのメンバーです。

彼らはまた、海洋のプラスチック汚染をなくすために活動し、南アフリカでの予防接種を促進し、生殖に関する権利の享受拡大を主張しています。

これらのキャンペーンでは、発表後にGlobal Citizenチームにより、その最終結果責任に対する厳格な評価が行われます。その好例は、南アフリカ共和国政府が5,000校に及ぶ学校の月経衛生の改善にコミットした際のストーリーや、ナイジェリアでの屋外排泄をなくす取り組みです。また、パキスタンでの名誉殺人の撲滅においても大きな進展を遂げました

Global Citizenのメンバーによる「アクション」は、世界の課題解決につながるだけではありません。毎回「アクション」を起こす度に、コンサートやその他のカルチャーイベントへの参加に利用できるポイントを獲得できることから、メンバーはこれまでビヨンセやグリーン・デイ、ケンドリック・ラマーなど、世界で大人気のアーティストによる音楽フェスティバルに参加しています。

Global Citizenはその運動開始以来、政府や企業、民間財団からの480億ドル相当のコミットメント確保を手助けし、これまでに8.8億人を超える人々の生活に影響する数々の課題に取り組んできました。

このようにいうと、Global Citizenのメンバーは皆、非常に熱心に課題に取り組む、他の人よりも抜きん出た活動家のように思われるかもしれません。確かに一部のメンバーはそうかもしれませんが、大半は大きな課題の解決に役立ちたいと考えながら、自由な時間にはリアーナなどの有名人と過ごしたいと思っている普通の人たちです。

基本的にGlobal Citizenであることとは、十分な数の人たちが「アクション」を起こせば、極端な貧困、それに関連するすべての問題の発生や原因を根絶できると信じることです。

それは、極端な貧困の系統的原因について、すなわち均等な機会や教育、食糧確保、保健医療、きれいな清浄水の欠如について学び、それに刺激を受けて「アクション」を起こすことを意味します。

それはまた、私たちが団結して声を上げることで、世界中で極端な貧困生活を送っている人々に永続的な変化をもたらすことができると認識することも意味します。

Global Citizenの仕組み

極端な貧困は、厳密には、1日あたり1ドル90セント未満で生活している人と定義されていますが、貧困の影響と原因は日々の生活資金にとどまりません。

Global Citizenは、人の福祉にかかわるあらゆる条件を改善するためにキャンペーンを行っており、これらのトピックについては、当組織のウェブサイトやアプリから、また、音楽フェスティバルなどのイベントの場において、詳しく学ぶことができます。

その次は「アクション」です。Global Citizenのメンバーは請願書に署名したり、政府リーダーに電子メールを送信したりして、各自の支持を示し変更を呼びかけることができます。

十分な人数のGlobal Citizenメンバーが特定のキャンペーンに参加すれば、政府や機関、民間組織に圧力をかけることができ、女の子の教育に対する資金投資の確約や法改正などの形で永続的な変更を実現することが可能です。

その後、これらリーダーに対してこのようなコミットメント実現に対する責任を問い、Global Citizenチームは、それぞれのコミットメントをモニターし、それらが必ず達成されるようにします。成果報告は、こちらでご確認いただけます。

キャンペーンには、特定の短期的目標を掲げるものも、より系統的な変革を目標とするものもあります。

Global Citizenのメンバーは、過去数年間に何万ものアクションを起こし、世界中で水と衛生へのアクセスを向上させてきました。たとえば、2016 Global Citizen Festival Indiaでは、フェスティバルでのGlobal Citizenメンバーの200万を超えるアクションを受け、インド政府は5億5千万人の屋外排泄を廃絶すると発表しました。また、ナイジェリアもGlobal Citizen Live: Berlinにおいて屋外排泄の根絶に取り組むと発表しています。

過去数年間の主なキャンペーンとしてはこの他にも、世界中で見られる、女性による土地所有や離婚の申し出、性的暴行の訴え、さらには市民権証書の取得などを禁止した、性差別のある法律を廃止する、「法の平等化」への取り組みがあります。

43,000人を超えるGlobal Citizenのメンバーが人道上の目的で肺炎ワクチンの価格を下げるよう製薬会社のファイザーに呼びかけた際、同社はこれに速やか応じ、何万人もの難民の子どもたちの命が救われました。 

Global Citizenは長年にわたり、世界中のポリオの根絶に取り組んできました。この努力が報われ、2017年後半にはカナダ政府がこの目的のために1億ドルを投資することに同意しました。

2017年6月16日にアトランタで開催されたロータリー国際大会で、カナダ国際開発大臣兼仏語圏諸国連合担当大臣のMarie-Claude Bibeau氏は、「皆さんの電話やツイート、署名に感謝します。皆さんの声やアクションは重要です。Global Citizenとなってくれた皆さん、ありがとうございます」と言明しています。

2017年初頭に米国のドナルド・トランプ大統領が世界中の家族計画に対する資金提供を停止すると発表した際、Global Citizenは国際的な連合を呼びかけ、資金不足の解消に奔走しました。1か月と立たないうちに、この#SheDecidesキャンペーンは、1億9,000万ドルを官民パートナーシップから調達することに成功しました。

他の女性の権利キャンペーンにおいても、多数が団結して呼びかけることの強みは明らかです。

世界中どこでも、女性が経営する企業が大企業から供給取引契約を勝ち取れる割合はわずか1%というのが現状です。Global Citizenは、この不公正をUPS、ウォルマート、ジョンソン&ジョンソンなどの大企業に訴えかけました。

約3万人のGlobal Citizensメンバーが、これらの企業にサプライチェーン全体の男女平等を高めるよう呼びかけた結果、今後3年間に全3社がそれぞれ1億ドル分を女性が経営する企業から購入することを約束しました。マリオット・インターナショナルは、2019年に共同事業の出資金を引き上げ、女性が経営する企業に1億ドルを出資することを約束しました

Global Citizensが女性の健康や権利、教育、環境などの分野で実質的な変革を誓約するよう呼びかければ、各国の政界・業界リーダーはそれに応えてくれます。

2017年に開催されたGlobal Citizen Festivalでは、160万人以上のGlobal Citizenメンバーのアクションによって、32億ドル相当のコミットメントを獲得しました。

また、デンマークは、このフェスティバルに向けて5万4,000人を超えるGlobal Citizenメンバーがアクションを起こしたことを受け、2018年において1億1,000万ドルを女性の健康のために投資すると、2017年に発表しました。

「結婚を強要された女の子がどうして学校に通えるでしょう。もし、通学路が危険な状態だったら、どうして学校に通えますか。妊娠したらその子は学校を中退せざる負えなくなります」。デンマークの貿易・開発協力大臣であるUlla Tørnæs氏はフェスティバルの檀上から、こう訴えかけました。「Global Citizenの皆さん、デンマークは小さな国かもしれませんが、私たちが世界に向けて発信する声は大きなものです。女性の権利を守るため、共に行動を起こしていきましょう」。

2018年に再びニューヨークシティーのセントラルパークで行われたGlobal Citizenのフェスティバルでは、210万のアクションが取られた結果、76億ドルのコミットメントを確保することができました。

また、ノルウェーは海洋プラスチック汚染の対策に2億ドルを出資することを、ガンビアは性差別的な法令をすべて撤廃することを、そして、アジア開発銀行は水と衛生に対する取り組みに61億ドルを出資することを約束しました。

ガンビアのAbubacarr Tambadou法務大臣は、同イベントで、「私は今夜、女性と女児の権利保護と進歩への決意を新たにするとともに、本格的かつ実質的な努力によってのみ平等な法が達成されるという信念を再確認しました。」と語りました。

その数か月後の2018年に、南アフリカ共和国の首都ヨハネスバークで開催されたGlobal Citizen Festival:Mandela 100では、Global Citizenのメンバーが565万ものアクションを起こし、それにより総額72億ドルを超える60件以上のコミットメントにつながりました。

フェスティバルの期間中、米国はHIV/AIDS対策のために12億ドルを、南アフリカは貧困に苦しむ子供たちに無償の一律教育を提供することを確約しました。また、ナイジェリアのリーダーたちは、屋外排泄の習慣を根絶することを誓い、ドイツは飢餓との闘いへの取り組みを強化すると宣言しました。

このフェスティバルでドイツのAngela Merkel連邦首相は、「2030アジェンダでは、世界中の国々が、すべての人に対しそれぞれが考える健康で安全な生活を送る機会を提供することを公約しました。その機会の前提となる、またそれに続くのは、貧困と飢餓の克服です。したがって、まず着手すべきことは、食料生産を増やすことです。これはまた、農村部においてより良い雇用機会を創出することにもつながります。」と語りました。

セントラルパークで開催された2019 Global Citizen Festivalでは、Global Citizenのメンバーの100万を超えるアクションにより、10億ドル近い資金が確保されました。

ナイジェリアの州知事らは、水と衛生のプロジェクトに1億7,500万ドルを拠出することを公約しました。また、アンチグア・バーブーダの首相は、プラスチック汚染を削減する新しいアプローチを公約しました。さらに、世界のリーダー陣は、その他多くのコミットメントに加え、紛争地域や危機に瀕した地域の子供たちの教育に2億ドルを提供することを明言しました。

「Education Cannot Wait(教育を後回しにはできない)」基金のYasmine Sherif事務局長は、「あらゆる地域社会のすべての子どもたちに、質の高い教育を提供するための資金調達にご尽力くださったGlobal Citizenのメンバーにとても感銘を受けるとともに、感謝の気持ちでいっぱいです」と語りました。

「アクション」を起こすだけがGlobal Citizenメンバーの行うことではありません。メンバーは楽しい時間を過ごす機会も得られます。

Global Citizenのメンバーは、アクションを起こしたリワードとして、米国、インド、英国、ドイツ、カナダ、南アフリカで開催されるフェスティバルに参加できます。また、世界中の都市で開催されるコンサート、コメディーショー、スポーツイベントなどのチケットもリワードと引き換えに提供しています。

Global Citizenのフェスティバルやイベントは、公共および民間セクターのリーダーがGlobal Citizenが取り組む課題への各自のコミットメントを発表できる格好の機会となっています。

特に今年は、これまで以上の大規模なイベントが企画されています。

昨年9月、Global CitizenはTeneoと提携し、Global Goal Live: The Possible Dreamを開催しました。2020年のキャンペーンでは、極端な貧困を根絶するために、グローバルなコミットメントとして年間3,500億ドルの追加資金を確保することを目標にしています。

2020年9月26日にクライマックスを迎えるキャンペーンでは、過去に例のない10時間のグローバルメディアイベントを展開する予定です。このイベントが世界中のGlobal Citizenメンバーを刺激することになればと期待しています。

市民や慈善家の方々、企業、政府に、極端な貧困から解放された世界を実現するというグローバル規模の目標達成へ取り組むよう呼びかける、それがGlobal Citizenの使命です。

Global Citizen Explains

貧困の撲滅

Global Citizenとは?

作成者: Joe McCarthy