アフリカは現在、大きなエネルギー危機に直面しています。大陸内の6億人もの人々がいまだに電気を使えず、10億人以上がクリーンな調理方法にアクセスできていません。つまり、彼らは焚き火や簡易なかまどで料理せざるを得ず、煙や有害なガスの排出によって健康や環境が直接脅かされているのです。

でも、これが当たり前でなくてもいいんです。アフリカは再生可能エネルギーに切り替える可能性にとても恵まれています。この移行が実現すれば、人々が電気を使えるようになるだけでなく、気候危機に立ち向かう上で環境にもプラスの効果をもたらします。実際、アフリカは世界の60%の最適な太陽光リソースを持っていて、水力、地熱、風力なども豊富です。しかし、国際エネルギー機関によれば、今アフリカに向けられているエネルギー投資は世界全体のたった4%しかありません。つまり、自然な資源はたっぷりあるのに、この重要なエネルギー転換を加速させるための資金がまだまだ足りていないのです。

この格差が貧困を長引かせる要因にもなっています。十分なエネルギーがなければ、子どもたちは暗い教室で勉強しなくてはいけず、医療施設も十分な電力が得られずに困ってしまう。働く場所や生産の質にも影響があり、雇用機会も減ってしまいます。ビジネスやイノベーションが生まれづらくなり、地域や国全体の経済発展も進みません。

2050年にはアフリカの人口が2倍に膨らむと予想され、エネルギー需要は爆発的に増える見込みです。でも、必要な規模の投資を集められなければ、アフリカが本来持っている大きな社会経済的発展のチャンスが失われてしまいます。

アフリカのエネルギーのチャンス

実は、電気の利用が増えれば増えるほど、特に再生可能エネルギーの活用によって、国内総生産（GDP）の成長ともつながる強い相関関係があるんです。再生可能エネルギーに1ドル投資するごとに、さらに0.93ドルの経済効果が生まれるというデータも！

だからこそ、Global Citizen、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領、そして国際エネルギー機関の政策サポートを受けて、共同キャンペーン：「Scaling Up Renewables in Africa」が発足しました。これは2030年までに再生可能エネルギー容量を3倍にする世界的な目標の達成を目指すものです。

アフリカがこの目標やエネルギー・気候公約を本気で達成するには、2030年までに再生可能エネルギーの容量を4倍にする必要があります。たとえば、年間6,000万枚のソーラーパネルを新規導入したり、水力・風力やクリーン調理の普及、50万人のエネルギー関連ワーカーや技術者の育成もその方法のひとつです。

このキャンペーンは、公的セクターも民間セクターも一緒になって、この重要なムーブメントのために新しいリソースの投入を約束し、アフリカに眠る大きな再生可能エネルギーの可能性にスポットライトを当てるよう呼びかけています。

これからの6カ月間、Global Citizenのプラットフォームを活用して、新しい「実行」に向けた動きをどんどん発信していきます。まずはGlobal Citizen NOW: Sevillaからスタート。ここには国際的なリーダーやアドボケイト、チェンジメーカーたちが集結し、2025年7月29日にセビリアで行われる国連開発資金会議（FfD4）の前夜にイベントを開催します。

このキャンペーンは現地コミュニティや若い世代の参加にも重きを置いていて、それを後押しするために、アフリカ全体のエネルギーやアドボカシー、地域社会の動員に精通したGlobal Citizen Fellowsのメンバーたちが加わりました。彼らが声を広げ、キャンペーンのうねりを地域・若者のレベルから高めていきます。Youth Energy Summitでは、アフリカ・エネルギーフォーラム（2025年6月17日〜19日・ケープタウン開催）と並行して、Fellowsやキャンペーンの詳細にも直接触れられます。

キャンペーンのクライマックスは、2025年11月、南アフリカ・ヨハネスブルグでG20サミットと同時期に実施される公約イベントです。Global Citizenは象徴的なGlobal Citizen NOWのフォーマットをアフリカに初上陸させ、政府・慈善団体・メディア・エンタメ・民間セクターのリーダーたちが一堂に集まり、大陸全体でのエネルギー転換と「エネルギー貧困」の終結に向けて大きな一歩を踏み出します。

でも、君の参加、声、アクションが絶対に必要なんです。各国政府や民間部門、銀行などに一緒に呼びかけよう。今すぐ行動して、アフリカへの再生可能エネルギー投資をもっと増やそう。一緒に、電気の力でアフリカとそこに暮らすみんなの可能性を最大限に引き出そう！