3月7日、キガリの BK Arena Concourseには300人を超える若者が集まり、「Your Health. Your Choice. Your Future.(あなたの健康、あなたの選択、あなたの未来)」と題したユースフォーラムが開催されました。
参加者たちは1日を通して、恋愛や人間関係、同意、そして性と生殖に関する健康について、オープンに話し、学びました。医療の専門家と直接つながり、若いリーダーたちの声にも刺激を受けながら、自分たちに必要な知識を持ち帰れる場になりました。主催はGlobal Citizenで、ルワンダ開発委員会 (RDB)、ルワンダ保健省、ルワンダ青少年芸術省、インブト財団、そしてHDI ルワンダが協力。若者が信頼できる情報にアクセスでき、必要なケアにつながれる“支える道筋”を用意することにフォーカスした取り組みです。
議論には、学生や医療関係者、ユースリーダーと並び、ジェンダー・家族促進省(Ministry of Gender and Family Promotion)の事務次官であるMireille Batamuriza氏も参加しました。
ディスカッションの中でBatamuriza氏は、ルワンダの若者が今も直面している課題について言及しました。
「今、ルワンダの若者にとって最も差し迫った課題は……10代の妊娠です。ここ5年で5%から8%に増えています。それに、アルコールや薬物の乱用、そしてメンタルヘルス。こうした問題は、信頼できる情報にアクセスできる“安全な場”が不足していることと結びついている場合が多いんです」とBatamuriza氏は強調しました。
フォーラムは、こうした課題に応えるために、率直に話せる対話の場をつくることを目指しました。特に、若者たちが「自分たちが形づくってきたわけではない世界」を生きている今、こういう会話はますます大事になっています。思春期は、身体面・感情面・社会性の発達が一気に進む時期だからこそ、こうした対話が大きな意味を持つのです。
世界では、推定12億人の思春期の若者(世界人口の約16%)が、この人生のステージならではの課題とチャンスの真っ只中にいます。
Global Citizenのアフリカ地域マネージング・ディレクター、Iphie Chuks-Adizue氏はこう語ります。「若者には、正確な情報にアクセスする権利があり、安心して質問できる場が必要です。そして信頼できる支援の仕組みも欠かせません。私たちのユースフォーラムのようなプラットフォームをつくることで、若者が自分の健康や人間関係、そして未来について、根拠のある選択をするために必要な知識と自信を手にできるよう後押ししています」
なぜ、こうした会話が大事なのか
若者が性と生殖に関する健康について“信頼できる情報”を探すのは、簡単ではありません。誤情報が広がっていたり、否定されたり裁かれたりする不安があったり、秘密を守って相談できるサービスへのアクセスが限られていたりして、思春期の子たちが安心して頼れるガイダンスにたどり着きにくい現実があります。
ルワンダでも、若者は健康面・社会面のさまざまな課題の中で日々向き合っています。最近の調査データでは、15〜19歳の女子の約8%がすでに出産を経験している、または第1子を妊娠しているとされています。
こうした背景のもと、フォーラムは健康教育とユースカルチャーをうまくミックスしました。DJ Iraと、ルワンダのヒップホップアーティスト/ソングライターのKivumbi Kingが音楽で会場を盛り上げ、ラジオパーソナリティのMC Zuba Mutesiが進行役としてプログラムをスムーズに回しながら、学生たちが議論に参加するよう背中を押しました。
イベントは3月17日に開催されるMove Afrika: Kigaliに向けた流れの中で行われました。これはGlobal Citizenが進める、音楽・カルチャー・市民参加を通じて大陸全体の若者の機会を広げる取り組みの一環です。若者、アーティスト、提携会社が集まることで、カルチャーのプラットフォームが対話と若者の参加を生み出せることを示しています。
さらにこのイベントは、若者のウェルビーイングとcreative economyへの参加がつながっていることも強調しました。若者が信頼できる健康情報および支援サービスにアクセスできれば、学業を続けたり、スキルを磨いたり、音楽やメディアなどの文化産業でチャンスを追いかけたりしやすくなります。
同意(コンセント)と尊重を理解する
プログラムの中心のひとつは、人間関係における「尊重」と「同意」をテーマにしたモデレーター付きのパネルディスカッションでした。進行は、健康と開発の取り組みを行う若者向け組織HDI ルワンダのHallelujah Mahoro氏。パネリストには、ルワンダ保健省で臨床・公衆衛生サービスのガバナンスを統括する事務局長のAthanase Rukundo氏、JoCare共同創設者のAline Iradukunda氏、そしてHDI ルワンダのユース代表Ineze Bernice氏が参加しました。
同意を理解するだけでなく、恋愛や人間関係の中で“圧”をどう見抜くかも話題になりました。
さらに、若者が人間関係の中で感情的なプレッシャーに気づき、自分の境界線をどう伝えるかも掘り下げました。思春期の若者は、個人的な意思決定をする場面で、仲間やパートナーからさまざまな形の圧力を受けることがあります。信頼できる情報と支えのある環境があれば、若者は自分の権利や境界線、そして心身の健康をより理解しやすくなります。
セッションでは、ルワンダ拠点のデジタルヘルス・プラットフォームJoCareの共同創設者、 Aline Iradukunda氏の視点も共有されました。若者が利用しやすい情報へのアクセスを広げることは、思春期の健康を支えるうえで重要だと広く認識されています。
研究では、包括的性教育プログラムが、コミュニケーションや意思決定、相手を尊重した関係性の理解といったスキルを若者が身につける助けになることが示されています。議論では、前向きで互いを尊重する関係とはどんなものかについても掘り下げました。
健康的な関係って、どんなもの?
教室や運動場から、グループチャットやSNSまで。人間関係は、多くの若者が思春期をどう過ごすかを大きく左右します。セッションでは、日常のさまざまな場面で「尊重のある関係」がどう見えるのか、そして友人関係や恋愛関係を築いていく中で、コミュニケーションや信頼、境界線がなぜ大切なのかを話し合いました。
この大切な時期に、支え合える関係や前向きな社会環境があると、若者は自信や感情への気づき、意思決定スキルを育みやすくなります。そうした力は、大人になってからのウェルビーイングにも影響していきます。
境界線を言葉にして伝えること、そして尊重ある行動を見分けることを学ぶのは、成長していくうえで欠かせない要素です。議論では、家族、教育者、地域社会が、若者が健康的な関係を築くのを支えるうえで果たす役割についても強調されました。
ディスカッションにはHDI ルワンダのIneza Bernice氏の洞察も盛り込まれました。尊重、コミュニケーション、そして自分の境界線を理解することが、この重要なライフステージで若者が人間関係をうまく進めていく助けになる、という点が改めて共有されました。パネル後は学生からの質問タイムもあり、恋愛や人間関係、同調圧力、そして医療サービスへのアクセスについて、次々と質問が飛び出しました。
パネリストたちは、信頼できる情報源から学ぶこと、そして必要なときはいつでも若者が利用しやすい医療サービスにつながることを学生たちに呼びかけました。
納得できる選択を後押しする
多くの学生にとって、このフォーラムは、開かれていて、誰もがリスペクトし合える雰囲気の中で、人間関係や健康、そして自分の境界線について「ちゃんと理解したいこと」をクリアにできる機会になりました。
正確な健康情報へのアクセスと、寄り添ってくれるサポートサービスがあれば、若者は自分の健康やウェルビーイングについて、ちゃんと納得して選べるだけの知識とスキルを身につけられます。
このイベントでは、若者、医療の専門家、提携会社、そして政府の下院議員が一緒に集まり、対話と協力が、成長していく若者が将来について決断していくうえで大きな支えになることを示しました。
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