Global Citizen NOW：リオデジャネイロは、Global Citizenと2024年G20議長国が主催し、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァブラジル大統領の後援のもと開催されたアクションサミットです。G20サミットの前夜に、450人以上の世界のリーダーやイノベーター、活動家たちが集まりました。その目的はひとつ、貧困を終結し、気候変動問題に対して今すぐ行動を起こすためです。
今回の目玉は？このイベント中、私たちはアマゾン熱帯雨林を守るため、今までで最大規模となるGlobal Citizenのアクションキャンペーンの1年計画をスタートしました。このキャンペーンは、地球を守り気候変動による影響を最も受けている人々のために、大きな力となる取り組みです。
ブラジル銀行、協力パートナーのRe:wild、政策パートナーのオープン・ソサエティ財団、そしてGoogle、Teneo、FGVのサポートのもと、Global Citizen NOW: リオデジャネイロでは、示唆にあふれた討論と心に残る瞬間がたくさん生まれました。これからの1年に向けての動機付けになりました。
このイベントでどんな事が起こったのか、そしてこれからどんな未来が待っているのかを確認してください。
すべてアマゾンのために
Global Citizen NOW: リオデジャネイロは、この一連の会議がラテンアメリカで初めて開催された記念すべき回となりました。これまでのニューヨークやメルボルンでの開催に続き、ついにリオに上陸です。
今回のサミットの中心テーマは熱帯雨林の保全です。熱帯雨林は、二酸化炭素を吸収し、世界の動植物の半分以上を育んでいるという、地球にとって欠かせない生態系です。だからこそ、その保存が地球と私たちの未来を守るカギになります。森林破壊や気候変動によって、アマゾンだけでなく、3,000万人の居住者や何千年にもわたり森林を守ってきた先住民のコミュニティが今まさに脅かされています。
歴史的なパリ協定からもうすぐ10年が経ちます。パリ協定は温室効果ガス排出を制限し、地球の気温上昇を2℃以内に抑えるという法的拘束力のある約束でした。しかし、まだまだアクション不足で、約束が果たされていない現状があります。2050年までに、世界中で2億1,600万人が気候変動の影響で住まいを追われる可能性まで指摘されています。手遅れになる前に、地球を守るための持続可能な解決策を見つける必要があります。
豪華ゲストによるスピーカー陣
このイベントでは、Ginga Tropicalのパフォーマーたちによるブラジルの遺産や文化のショーや、アマゾンだけではなく世界中のコミュニティを悩ませている気候変動・貧困・飢餓の課題にフォーカスしたセッションや討論が行われました。
スピーカーには、ブラジル大統領夫人ジャニャ・ルーラ・ダ・シルヴァ、南アフリカ共和国大統領シリル・ラマポーザ、欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエン、カナダ首相でありG7リーダーのジャスティン・トルドー、ノルウェー首相ヨナス・ガール・ストーレ、ブラジル銀行CEOタルシアナ・メデイロス、パラー州知事エルデル・バルバリョ、ヨーロッパ気候財団CEOローレンス・チュビアナ、そしてミュージシャン兼活動家のALOKなど、豪華な顔ぶれが揃いました。全てのスピーカーとプログラムの詳細は、Global Citizen NOW: リオデジャネイロの公式サイトを確認してください。
開催された討論やプレゼンテーション例：
- 未来を形作る：公平で持続可能な世界に向けてのG20のリーダーシップ— 今年リオで開かれるG20サミットが、2025年に南アフリカで開催されるG20会議やベレンでのCOP30につながるアクションの1年にするにはどうするべきかについて、リーダーや活動家が熱く語りました。
- アマゾンを守る：先住民リーダーシップと世界の責任 — アマゾンが世界的な気候安定に果たす役割と、先住民主導の保全活動、10年以内に森林破壊を終結するには何が必要かが話し合われました。
- 欠けたパズルのピース：化石燃料条約— 気候正義活動家トリ・ツイが、クリーンなエネルギーへの転換の新しい世界的枠組みについて世界や一般市民の機運が高まっていることを共有しました。
- 資源を再考する：気候変動に強い世界への資金提供 — 地球温暖化を止めるには、気候資金を劇的に拡大することが不可欠です。世界中の気候変動に強いコミュニティを援助するために、政府や産業界、金融機関がどんな行動を起こすべきかを議論しました。
- COP30へのカウントダウン：ベレンへの道— パリ協定から10年経った今、公的・民間のリーダーが、未来に向けて地球を守るために、COP30で新たな歴史的気候合意をどう作っていくことができるかを話し合いました。
- 未来に栄養を：飢餓のない世界に向けた世界的協力 — 気候変動で食糧不安が急増する中、農業システムをどう改革し、すべての人に公平で栄養のある食料を届けるかについて討論しました。
- 再生可能エネルギーの可能性を活かす：ヨハネスブルグへの道— アフリカが再生可能エネルギーにシフトし気候目標を達成する方法と、人口増加の中でエネルギーアクセスを妨げない戦略について語られました。
- 先住民の声を高める、音楽と文化の力— 大人気ミュージシャンのAlokと先住民活動家のチャイ・スルイが、ブラジルのクリエイティブ業界とアーティストがどのようにして、人々や地球のための行動を起こすことができるかを探りました。
- 人々と地球のために政策アジェンダを作る– ノルウェー首相ヨナス・ガール・ストーレが、生物多様性、クリーンエネルギー、そして適応策といった課題に対し、ノルウェーのリーダーシップでどう世界的な気候アクションを前進させることができるか語りました。
- カナダのG7議長就任前夜に — カナダがG7議長国を務める来年に向けて、ジャスティン・トルドー首相が気候変動対策で、カナダのリーダーシップが果たす重要な役割を強調しました。
アマゾンの保護：今行動を起こそう
気候変動の危機は、私たち全員に関係がありますが、特に最も脆弱なコミュニティに深刻な影響を与えています。
だからこそ、今年はGlobal Citizenが中心となり、地球のためのアクションの一年を始めます。今、気候危機の課題に向き合う時です。アマゾンの保護：今行動を起こそうは、Global Citizen史上最大級・最高峰の気候キャンペーンのひとつになる予定で、世界各地でイベントも実施していきます。
私たちが求めているのは、3つの重要な行動です：
- 森林破壊の終結 — 世界の熱帯雨林は地球の肺ですが、壊滅的な状況になる寸前にあります。そのため各国政府、組織、民間企業が協力し、アマゾン熱帯雨林保護のための10億ドル調達を含む、2030年までに森林伐採を止める約束をすることを求めます。
- 公正なエネルギー転換の加速 — 私たちは石炭・石油・ガスの時代を終わらせるために活動し、各国に脱石油・ガス連盟や 化石燃料不拡散条約といった、具体的なステップで化石燃料とその補助金の段階的な廃止を求めていきます。
- 気候変動の最前線にいるコミュニティのサポート — 気候正義を実現するには、危機の原因となった人々が、最も大きな被害を受けているコミュニティを支援する責任があります。私たちは「汚染者に責任を取らせる」ため、気候危機の最前線のコミュニティへ十分な資源が届くよう、より多くの貢献を求めていきます。
アマゾンの保護は、複数の大陸をまたぐ運動とライブイベントで構成され、世界中の人々が参加し、大胆な行動を後押しします。今後の注目イベントには、スイス、ダボスでのリーダーシップセッション、ニューヨークやブラジル、ベレンで開催されるGlobal Citizen NOWサミット、Global CitizenといえばのニューヨークでのGlobal Citizenフェスティバルなどがあります。
今年のグローバルな行動の締めくくりとして、Global Citizenフェスティバル：アマゾニアが開催されます。これはラテンアメリカ初の大規模なGlobal Citizenイベントで、2025年11月にパラー州のオリンピックスタジアム「マンゲイラォン」で開催されます。無料で誰でも参加でき、世界中に配信されるこの歴史的なイベントは、COP30期間中にブラジル、ベレンで行われ、世界的・地元アーティストが主演を飾ります。COPの大きな約束を祝うとともに、自然を守るために闘う先住民コミュニティに焦点を当てます。このコンサートを通じて、世界の注目をアマゾンに集め、何百万人もの市民を行動へと駆り立て、自然や地球への政府や民間企業、また市民社会のキャンペーンが歴史的なコミットメントを約束できる場を用意します。
今後数ヶ月で、Global Citizenフェスティバル：アマゾニアの出演アーティスト、業界最先端のサステナビリティへの取り組み、開催日やチケット情報などが発表される予定です。
アマゾンの保護キャンペーンはブラジル大統領ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバが支持し、運営パートナーのRe:wild、政策パートナーのオープン・ソサエティ財団とベゾス地球基金、サポーターのTeneo、そして120以上の市民団体の連合体が後押しします。ブラジル国内のキャンペーンや関連イベントはブラジル銀行が主催しています。
Global Citizen NOW: リオデジャネイロの開催中、2度ラテングラミー賞にノミネートされたミュージシャンであり社会活動家のALOKが、アマゾンの保護キャンペーンの公式アンバサダーに任命されました。
ブラジル大統領ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバは「ちょうど1年後、ブラジルはアマゾン熱帯雨林でCOP30を開催します。私たちが地球を守り、すべての人の持続可能な未来を実現するための、まさに決定的な瞬間になるでしょう」と語りました。
Global Citizen NOW: リオデジャネイロでは、さまざまな業界や分野のリーダーや専門家たちが集まり、気候変動への新たな勢いをつくり出しました。このイベントで印象的だったのは、気候危機は激化し続け、世界でも特に脆弱なコミュニティに大きな影響を与えており、もう無駄にしている時間はない。今すぐ行動しなければいけないという声です。
だからこそ、アマゾンの保護の立ち上げと、形だけの言葉ではなく具体的な行動にフォーカスすることが、今ほど大切だったことはありません。私たちのゴールは明確で、森林伐採を終わらせること、公正なエネルギー転換を加速させること、そして気候変動の最前線にいるコミュニティをサポートすることです。
来年に向けて、リオからベレン、そしてそこに至るあらゆる瞬間まで、楽しみにしていてください。あなたも一緒に参加してくれるのを、心から待っています。