Global Citizen NOWは、極貧を終結するための行動を推進するサミットとして、4年目となる今回、4月30日にニューヨークに帰ってきました。この1日限りの豪華なイベントには、政府、政策、活動家、民間企業、メディア、エンタメ、慈善団体のリーダーたちが集まり、極貧を終結するために今、みんなで何ができるかについて熱く語り合いました。
イベントは、次世代に投資するとはどういうことか?というシンプルかつ本質的な問いかけから開始しました。1日を通して専門家やパネリストが、教育や長期的な持続可能性を経済開発の中心に置くことで真の、そして永続的な影響を生み出す方法について深掘りしました。サミットでは、今うまくいっていることや課題、そして全ての人の繁栄と持続可能な未来を築くために、どんな緊急の行動が必要かをみんなで考えました。
今年のプログラムでは、Global Citizenの政策イニシアチブや今後のイベントに関する大きな発表もありました。それだけではなく、世界が直面している、気候変動への正面からの取り組み、アフリカのエネルギー貧困の克服、国際援助が直面する危機といった課題も本音で話し合いました。一方で、行動を起こしてきた人たちによる希望に満ちた物語も紹介され、Global Citizen & Cisco若手リーダーシップ賞受賞者たちが、世界中で貧困に打ち勝つために行っている素晴らしい取り組みも取り上げられました。
この日の主な出来事のまとめと、これからの力強いアクションを確認してみてください。
(左から)エイミー・ボニタチブス、リディア・ケケリ・アメンヤグロ、フィリップ・サイゴが、ニューヨークでのGlobal Citizen NOW討論会「種から育てる:企業を育て、コミュニティを形成し、現状を変える」で語る様子。
トーク&討論満載のアクションデー
ニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWは、主な提携会社であるオーセンティック・ブランズ・グループ、ブリッジウォーター・アソシエイツ、Cisco、デルタ航空、PayPal、P&G、ベライゾンに加え、さらにキャプティべート、ブランディッド・シティーズ、ニューヨーク市観光会議局といった、多くのメディア企業や支援者たちの協力のおかげで実現しました。教育と持続可能性を通して、より良い未来を作るという共通の想いで支えられています。
1日を通して様々な業界やテーマをカバーした盛りだくさんの討論が開催され:
- 次世代への投資 — 俳優で活動家のリザ・コシ、科学教育者でGlobal Citizenアンバサダーのビル・ナイ、そして性と生殖の権利活動家でデジタルストラテジストであり、2022年度Global Citizen賞受賞者のデジャ・フォックスが、危機の中育った世代に投資するとは実際にどういうことなのかという問いについて討論し、教育や持続可能性がどれほど影響力を発揮できるかも語られました。
- 一対一:国連副事務総長アミナ・モハメドとビル・ナイ — 国連副事務総長のアミナ・モハメドとビル・ナイが、気候・健康・教育・公平性といったテーマで、未来世代のために大胆で長続きする変化をどのように形成するのかについて深い対談を行いました。
- 注目:数字で見る女性啓発 — ホロジックのグローバルヘルス&イノベーション部門ディレクターミア・キーズが、女性の健康への投資が社会にもたらす長期的な利益についてデータを用いて、わかりやすく解説してくれました。
- 種から育てる:企業を育て、コミュニティを形成し、現状を変える — ガーナ・フード・ムーブメントのクリエイティブディレクターで2025年度Global Citizen賞受賞者のリディア・ケケリ・アメンヤグロ、ケニアの技術特使フィリップ・サイゴ、そして司会進行にPayPalの最高総務責任者エイミー・ボニタチブスが、特に女性や若者による地域起業がどのように経済成長やレジリエンスにつながっているかを議論しました。
- 変わりゆく世界での国際協力 — 教授、元ポルトガル首相であり、Gavi理事長のホセ・マニュエル・ボロッソと、ナショナルジオグラフィックの「Trafficked」司会兼エグゼクティブプロデューサーマリアナ・ヴァン・ゼラーが、グローバルヘルス、海外援助、Gaviが2030年までに800万人以上の命を救うために取り組んでいる件について話し合いました。
- ゲームを超えて:スポーツがリーダーシップと学びを育てる方法 — デルタ航空のCMOアリシア・ティルマン、元プロサッカー選手アシュリン・ハリス、エミー賞受賞のスポーツコメンテーターでシリウスXMカジュアルズの司会であるケイティ・ノランが、スポーツから学ぶことのできる、レジリエンス・チームワーク・規律が、次世代の女性リーダーの役に立つことを話し合いました。
- 次世代の未来を守る:次世代の教育&健康 — ジェンダー・モバイル・イニシアチブ創設者でリーダーのオモウミ・オグンロティミ、シエラレオネの首席大臣デビッド・モイニナ・センゲ、Ciscoの代表取締役副社長兼最高人事・政策・目的責任者フラン・カツオーダス、ゲイツ財団のグローバル政策&アドボカシー代表者ガージー・ゴーシュが、司会進行かつGlobal Citizenアンバサダーレイチェル・ブロズナハンと共に、世界中の若者にとって教育・医療システムをよりインクルーシブかつ効果的にしていくための戦略について話し合いました。
- チャンスを広げる:教育は究極のイコライザー — おなじみのヒュー二人(Global Citizenアンバサダーヒュー・ジャックマンとCEO兼共同創設者ヒュー・エヴァンス)が元オリンピック選手であり、プロサッカー選手のメリッサ・オーティズとレイチェル・ブロズナハンの司会進行で、スポーツと教育が貧困サイクルを打ち破る力について語り合いました。
- 毎日の行動:小さな選択が大きな変化に — 『The Laundry Book』著者でジーヴス・ニューヨークオーナーのザッカリー・ボズニアクと、エミー賞受賞ジャーナリスト兼作家ミシェル・パクが、ごみ削減・省エネ・節水のための実践的なライフハックを共有しました。
- 世界的なイメージを変える — ヒュー・エヴァンスと2PointZeroのCEOであるマリアム・アルムヘイリが、中東に関する西洋の固定観念をくつがえし、世界的なイメージをどう再形成するかを深く語り合いました。
- 新興市場でのエネルギーアクセス&インフラ — コートジボワール経済・計画・開発大臣ニアレ・カバ、Enabel CEOジーン・ヴァン・ウェッター、オクトパス・エナジー・ジェネレーションCEOゾイサ・ノース=ボンド、そしてGlobal Citizen共同創設者で最高政策・インパクト・政府関連責任者ミック・シェルドリックが、アフリカとカリブ海地域の再生可能エネルギーアクセス実現とインフラ拡大の障害をどう乗り越えるかを話しました。
- トーク:ヒュー・エヴァンス&ワイクリフ・ジーン — ヒュー・エヴァンスとパフォーマー/作曲家/活動家のワイクリフ・ジーンが、音楽と文化の力が運動を生み、コミュニティを強め、声なき人の声を響かせる力について語り合いました。
- 文化資本:アートと経済が出会う場所 — ナイジェリアの芸術・文化・観光・創造経済大臣バー・ハナトゥ・ムサワと、ユニバーサル・ミュージック・グループの代表取締役副社長ミシェル・アンソニーが、センター・フォー・ミュージックエコシステム事務局長のシャイン・シャピロと共に、クリエイティブ産業がどのように経済成長や文化的な影響力を生み出すのかについて語り合いました。
- 海外援助の未来:改革、インパクト、イノベーション — 100% Lifeの人権・ジェンダー・地域開発ディレクターヴァレリア・ラチンスカ、元米国議会議員でありUSAID長官マーク・グリーン、元コートジボワール首相パトリック・アチ、司会進行としてDevex編集長のラジ・クマールが、海外援助をより効果的にする方法や、従来のモデルを超えた新しい資金調達やパートナーシップへの道についても話し合いました。
- 未来を予測する — ブリッジウォーター・アソシエイツのCEOニール・バー・ディーとフォーブス編集長ランダル・レーンが、グローバル経済がダイナミックに変わっていく今、地政学の未来にどんなインパクトがあるのかについて対談しました。
- 開発と自然は共存できるか? — Amazônia+21機関の代表マーチェロ・ソーメと、先住民の記憶と科学機関の人類学者兼地球と気候活動家タイリー・テレナが、Untamed Planet共同創設者兼CEOマライカ・ヴァズを司会進行に迎え、持続可能な成長と先住民族による生態系保護はどう両立できるかを深掘りしました。さらに、ブラジル先住民族大臣ソニア・グアヤヤラが観客席からサプライズ登場し、気候変動対策の中心には先住民コミュニティがいなければならないと語り、締めくくりました。
- パリからパラー州へ:COP30、世界の次なる気候アクションの試練 — COP30次期議長アンドレ・コリア・ド・ラゴ、先住民族環境・人権活動家ヘレナ・グアリンガ、UNFCCC事務局長サイモン・スティエルが参加し、Global Citizen取締役会メンバーでPayPalのディエゴ・スコッティが司会を務めました。ブラジルで開催されるCOP30を、グローバルな気候アクションの転換点として見ることでこの日の討論を締めくくりました。
この他にも、注目のゲストたちが多数登場しました。
スペイン政府首相でGlobal Citizen NOW: ニューヨークの共同議長ペドロ・サンチェスは、サプライズでビデオ出演し、今年スペイン、セビリアで開催される第4回開発資金国際会議に向けて、世界的な協力強化と多国間主義への支援を呼びかけました。サンチェスは、国際援助の効果向上、特別引出権(SDR)などを活用した革新的な公的資金フローの拡大、そして低所得国への債務救済という3つの重要な優先事項を示しました。スペインがグローバル課題の解決にさらに取り組む決意として、「課題はどんどん増えますが、未来への希望・公正・繁栄を目指して進まなければなりません」と語りました。
もう1つのビデオ出演では、コロンビア副大統領のフランシア・エレナ・マルケス・ミナが、その夜のテーマと重なるアマゾン保護の取組みに触れました。コロンビアが生物多様性保全のためのマルチドナー基金創設で前進していること、さらに文化・芸術・教育推進のための新しい基金も準備中であることを表明しました。「芸術の力、芸術が創りだす機会、夢を叶える可能性、そして大きな変化をみんなで起こせることを私は信じています。ぜひ、一緒に一人一人の尊厳が当たり前になる日まで共に歩んでいきましょう」とメッセージを送りました。
世界のリーダーや活動家たちだけでなく、著名なアーティストのパフォーマンスも会場を盛り上げました。受賞歴のある音楽アーティストジェイムス・ブレイクは、大ヒット映画『罪人たち』の楽曲「Seance」と、「Trying Times」をグランドピアノで披露しました。ブラジルのバレリーナ兼振付師イングリッド・シルヴァも、「アマゾンの物語」というパフォーマンスで、アマゾンの生態系の映像とともに観客を魅了しました。そしてGlobal Citizen NOWの締めくくりとして、ブラジルの世界的アーティストであり俳優・ミュージシャンのセウ・ジョルジの「Hagua」の感動的なパフォーマンスがフィナーレを飾りました。
セウ・ジョルジがニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWで「Hagua」を披露する様子。
今年のサミット共同議長には、ペドロ・サンチェス(スペイン政府首相)、ラルフ・ゴンサルヴァス(セントビンセント・グレナディーン諸島首相)、ナタリア・カネム(UNFPA事務局長)、バー・ハナトゥ・ムサ・ムサワ(ナイジェリア芸術・文化・観光・創造経済大臣)、ヒュー・ジャックマン(Global Citizenアンバサダー)、ハンス・ヴェストバーグ(ベライゾン会長兼CEO)、デビッド・モイニナ・センゲ(シエラレオネ首相)、レイチェル・ブロズナバン(Global Citizenアンバサダー)、ワイクリフ・ジーン(アーティスト・作曲家・活動家)、アンドレ・コリア・ド・ラゴ(COP30次期議長)、ニール・バー・ディー(ブリッジウォーター・アソシエイツCEO)、エイミー・ボニタチブス(PayPal最高総務責任者)、パトリック・アチ(コートジボワール共和国国務大臣兼大統領上級顧問、元首相)、アリシア・ティルマン(デルタ航空CMO)、フォルカー・トゥルク(国連人権高等弁務官)などが名を連ねました。
極貧解消と地球保護のための宣言
ステージ上では、Global Citizenとパートナー達による、これから世界に大きな変化をもたらすインパクトある発表が次々となされました。
Gavi、ワクチンアライアンスへの支援宣言
サミット序盤、クロアチア首相アンドレイ・プレンコビッチがビデオで初のGavi、ワクチンアライアンスへの100万ユーロの支援を表明しました。これによりクロアチアも、Gaviが目指す5億人の子どもたちへのワクチン提供、2030年までに800万人以上の命を救うという目標を現実にするための国際連携に加わりました。ちょうどこのタイミングで、Gaviの重要な補足サミットが6月に開催され、各国や寄付者が今後の活動を資金面で支えることを約束しました。
(左から)マリアナ・ヴァン・ゼラーとホセ・マニュエル・ドゥラオ・バロッソがニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWに登壇する様子。グローバルヘルスや公正なワクチンアクセスへの投資の重要性について語りました。
続いて、ポルトガル首相ルイス・モンテネグロもビデオで2026年から2030年の期間、Gaviへの250万ユーロの拠出を発表し、低所得国のワクチンアクセス拡大に貢献すると述べました。モンテネグロ首相は、Gaviのグローバルヘルスとイノベーションを最も必要な人たちに届けるという活動を称賛し、「Gaviは人類がここまでできるということを体現しています」と賛辞の言葉を贈りました。
エバーランドが5000万ドルの資本市場イニシアチブを発表
さらにエバーランドがBNPパリバと提携し、5,000万ドル規模の資本市場イニシアチブの立ち上げを発表しました。これは、アマゾンで新たに導入された公平地球基準のもと、最初の20の先住民や伝統的なコミュニティ主導の森林保全プロジェクトの発展を支援するものです。これらのプロジェクトは、認証済みカーボンクレジットを発行することで、環境保護と地域発展を両立させる長期的な資金調達モデルの構築を目指しています。これは、先住民コミュニティがグローバルな気候ソリューションの中心となるための大きな一歩です。
音楽経済発展イニシアチブを発表
シャイン・シャピロとナイジェリアの芸術・文化・観光・創造経済大臣ハナトゥ・ムサワは、Global Citizen、音楽経済システムセンター、国際金融公社 (IFC)の連携による画期的なプロジェクト、音楽経済発展イニシアチブ(Music Economic Development Initiative)(MEDIポータル)を共同で発表しました。この今までにないプラットフォームは、政府、投資家、アーティストが調査、データ、実証ベースの投資フレームワークにアクセスできる場所を提供し、地域のクリエイティブ産業の成長を支援し、音楽の力で経済成長、雇用創出、投資誘致を後押しします。最初はアフリカ22か国で展開が予定されており、コートジボワール政府もこのプロジェクトの試行段階を支援しています。
感動的な受賞者たちがスポットライトを浴びる
Global Citizen NOWでは、Global Citizen賞とCisco若手リーダーシップ賞の受賞者も紹介されました。これらの賞は、気候変動への取り組み、構造的障壁の克服、女の子たちの支援、そして変革を進めている、世界中の5人の素晴らしい若手リーダーたちに贈られるものです。これらの課題が深く結び付いていることも思い出させてくれます。
ラバーン・コックスが、ニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWにてヴァレリア・ラチンスカにGlobal Citizen賞を授与する様子。
- リディア・ケケリ・アメンヤグロ – 食の安全。アメンヤグロはガーナ・フード・ムーブメントのクリエイティブディレクターであり、ガーナの食のシステムを再構築し、若者主導の起業家精神・文化的誇り・持続可能性の力を示しています。彼女はシェフや農家、若い起業家をつなげるダイナミックな食の教育ハブを通じて、人々を集めています。彼女の「ガーナで買って、ガーナを育てる」キャンペーンは地元食材への誇りを育み、 再生型カカオプロジェクトではカカオ農業をガーナの人々に取り戻すことで、アフリカ全体の食の状況を変えています。若者が自分のアイデンティティと創造性を受け入れられるように後押ししています。
- オモウミ・オグンロティミ — 男女平等。ナイジェリア人弁護士のオグンロティミは、キャンパス内での性的暴行や暴力と闘っています。活動やテクノロジーを駆使し、ジェンダー・モバイル・イニシアチブを立ち上げ、国内22の地方自治体、150以上の大学で、政策やワークショップを通じて学生を守る活動を展開し、画期的なセクシュアルハラスメント防止法成立にも大きく貢献し、男女平等と法改正の推進力となっています。
- ヴァレリア・ラチンスカ — 人権。ラチンスカはウクライナの弱い立場にあるコミュニティの声を代表し、市民権の推進やHIVと共に生きる人々のサポート活動をリードしています。性労働やHIV感染の非犯罪化、治療アクセスの拡大、市民パートナーシップの承認など、法改正を推進し、戦争下で100万人以上のウクライナ人を支援し、AIDSのない世界賞を受賞しました。彼女は、健康と正義、平等な世界を目指し、世界的な影響を与えています。
- タイリー・テレナ — 気候。ブラジルのテレナ民族出身のタイリー・テレナは、気候・先住民の権利のために15年以上にわたり世界に声を届けてきました。国連気候変動条約会合といった国際会議で自身のコミュニティを代表し、先住民の土地や文化を守り、若者と女性を力づけ、祖先から受け継がれる知恵を気候危機解決の鍵として活用するために活動しています。
さらに、Ciscoのフラン・カツオーダスは、2025年Cisco若手リーダーシップ賞受賞者のエスター・キマニと、技術革新と食の安全が交わる点について刺激的なトークセッションを行いました。まだ29歳のキマニは、ファーマー・ライフライン・テクノロジーズというアグリテック企業の創業者で、AIと機械学習を使い、アフリカ中の小規模農家をサポートしています。キマニはステージ上で、アフリカでは毎年生産物の約半数が害虫や病気で失われており、それだけで何百万人も養えるはずの食料が無駄になっていることを語りました。この問題に対する彼女のシンプルで拡張可能な解決法は、安価なAIカメラで作物をスキャンし、問題を早期発見して農家に警告することです。彼女の活動はすでにケニア国内の何千人もの農家に広がっており、この賞の助成金で2026年までにはタンザニア、ウガンダ、ルワンダ、ナイジェリア、ザンビアへサービスを拡大し、2030年までに100万人の農家のサポートを目指しています。
ステージ上で発表された革新的な発表の数々
サミット期間中、観客の目前でいくつもの画期的なイニシアチブや協調関係の発表がありました。それぞれが、極貧を終結させるというGlobal Citizenのミッション達成に向けて力強い前進を示すものでした。
Global Citizenフェスティバル、ニューヨークで再び開催
Global Citizenフェスティバルが、2025年9月27日(土)にニューヨーク、セントラルパークに帰ってきます。 世界的なアーティストや草の根活動家、世界的リーダーが一堂に会し、人類と地球が直面する最大の課題に対する行動を呼びかけます。今年のキャンペーンでは、アマゾンの熱帯雨林の保護、すべての人への教育アクセス、アフリカ大陸全体での再生可能エネルギーソリューションの拡大などにスポットを当てます。Live Nationやダイバーシファイド・プロダクション・サービス (DPS)と共同で開催されるこのフェスティバルでは、サステナビリティや最新の気候配慮イベント運営を引き続きリードします。開催アーティストの詳細は今後発表される予定です。
これまで通り、チケットは無料で、Global Citizenアプリやglobalcitizen.orgで行動を起こすことで手に入ります。そして今年初の試みとして、コロッサルとのコラボでアメリカズ・ネクスト・トップ・ヒットメーカーの全国大会が開催されます。米国内のアーティストはここから応募でき、優勝者は憧れのセントラルパークの舞台で世界のトップアーティストと並んでパフォーマンスすることになります。
FIFA Global Citizen教育基金
世界的な教育危機に対応するため、FIFAとGlobal CitizenはFIFA Global Citizen教育基金を新たに設立し、サッカーと教育へのアクセスを通じ、何百万人もの子どもたちの人生を変えるために1億ドルの資金調達を目指しています。このイニシアチブは、昨年9月に開催されたGlobal Citizenフェスティバルで発表されたFIFAとGlobal Citizenの4年間の協調関係に続くものです。
ステージ上でお披露目されたこの取り組みは、FIFA会長ジャンニ・インファンティーノ、Global Citizen CEOヒュー・エヴァンス、ヒュー・ジャックマン、Shift4の最高商業責任者マイケル・アイザックマンが登壇し、説明を行いました。この基金は200か国以上で地域の教育プログラムを支援します。基金の半分はFIFAとユネスコが協力して実施する 学校にサッカーを(Football for Schools) (F4S) プログラムに活用され、サッカーを通じてライフスキルを学び、コミュニティをつくり、学びを応援します。インファンティーノ会長も「サッカーは世界をつなぐ力があり、今後はその力を活かして世界中の何百万人もの子どもたちの教育を良くしていきます」と語っています。
ニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWで、ヒュー・ジャックマンがFIFA Global Citizen教育基金の発表中、子どもたちと語る様子。
さらに力強いサポートの証として、インファンティーノ会長はFIFAクラブワールドカップ™ 2025のチケット1枚売上ごとに1ドルがこの基金に寄付されることも発表しました。それに加えて、企業や個人・財団からも資金が集められます。他にも有名アーティストザ・ウィークエンドのコンサートなど主要なエンタメイベントの収益の一部も基金に充てられる予定です。この基金は、電子商取引技術のグローバルリーダーであるShift4のサポートも受け、北米の20万以上の加盟店で購入時に寄付できる仕組みも導入されます。FIFAクラブワールドカップ™ 2025やFIFAワールドカップ™ 2026に向け、今後さらに新しいニュースが発表される予定です。
ブリッジウォーターとGlobal Citizenの試み
ブリッジウォーターのCEOニール・バー・ディーは、Global Citizenと提携し「未来を予測する:現在の経済課題」の立ち上げを発表しました。今が現代史上最も大きな世界的変化の時代だと認識する中で、この特別な挑戦は野心的な考えや分析能力を持つ人の行動を促しています。現代の重商主義が国際貿易や政策・パワーバランスに与える影響がどのように展開されていくのかという疑問の理解と予測、新しい洞察や革新的な解決策を集めていきます。最も優れた5人の応募者には、それぞれ25,000ドルが授与されます。
Global Citizenフェスティバル:アマゾニアの主役決定
イベントの締めくくりには、PayPal消費者グループのGMディエゴ・スコッティ、マンチネリ族の先住民リーダートヤ・マンチネリ、そしてGlobal Citizenグローバルマーケティング副社長プリスカ・サンチェスが登壇し、来たるGlobal Citizenフェスティバル:アマゾニアの詳細が発表されました。記念すべき本イベントは、国連気候変動会議COP30が開催される直前である2025年11月1日、同じブラジルのベレンにあるエスタジオ・オリンピコ・ド・パラ(マンゲイラオン)で開催されます。ラテンアメリカ初開催となる今回は、アマゾン地域の先住民と地域コミュニティのリーダーシップにフォーカスし、この大切な生態系を守り再生する緊急の呼びかけを発信します。フェスティバルは、熱帯雨林を守り再生し、公正なエネルギー転換を加速し、気候危機で最も影響を受ける人たちを支援するための10億ドル調達を目指すキャンペーンの集大成となります。
(左から)ニューヨークのスプリングスタジオで開催されたGlobal Citizen NOWで、ディエゴ・スコッティ、サイモン・スティエリ、ヘレナ・グアリンガ、アンドレ・コリア・ド・ラゴが、ベレンで開催される次回COPで求められる行動について議論する様子。
そして、ついにイベントの主役が発表され、ベレン出身のガビ・アマラントスに、ブラジルのスーパースターアニッタとセウ・ジョルジ、Coldplayのクリス・マーティン、それに地元先住民リーダーのラオニ・メトゥクティレ族長らが登場します。無料チケットはパラー州の住民限定で入手可能です。南米最大級の持続可能なイベントを目指し、地域コミュニティを守り、アマゾンの長期的な維持に向け、世界のリーダーや民間企業の決意を引き出す場になる予定です。
これからの展望
Global Citizenはますます世界中でその足跡を広げています。今年のGlobal Citizen NOWサミットは、新たな章のスタートです。ニューヨーク、メルボルン、リオデジャネイロ、パリでの過去のサミットの成功を受け、2025年には再び世界を巡ります。Global Citizenならではの新鮮でエネルギッシュなアイディアと会話を、変化の最前線にある地域へ届けます。
次回開催地はデトロイトに決定しました。Global Citizen NOW:デトロイト(7月8日〜11日)ではハドソンズ・デトロイトに本社を置くベッドロックと協力し、地域主導の投資とヘルスケアを中心とした街づくりによって、デトロイトがどんな風に変わってきたかにスポットライトを当てます。
その後も、ベレン、セビリア、ヨハネスブルグでサミットが続々開催され、それぞれの地域独自の視点から、極貧の終結に向けて切り込んでいきます。アマゾン、南アフリカ、ヨーロッパなどどこであっても、Global Citizen NOWはリーダー、活動家、市民が団結し、都市ごと、課題ごとにインパクトを生み出していきます。