アクションとは何かを実行することで、インパクトはその結果を意味します。本当に世界を変える変化は、こうした行動が直接関わる人々の考え方や人生に大きなインパクトを与えるときに起こります。Global Citizenにとっての変革的な変化とは、気候変動や世界の貧困といった、最も重要な課題に正面から立ち向かい、解決策が見つかるまで諦めずに行動し続けることです。Global Citizen NOW(ニューヨーク開催、今年で3年目)では、何十もの討論が行われ、地球や公平性、そして貧困の根本的な原因に取り組むために世界中の知恵が結集しました。
2024年度Global Citizen賞の背景で行われた、ニューヨークのスプリングスタジオで5月1日〜2日にわたり開催されたこの2日間のサミットは、支援活動や実生活でインパクトを生み出す重要なプラットフォームとなりました。官民部門のリーダーたちと、アーティストや活動家が一堂に会し、人類が今直面する喫緊の課題について、議論が交わされました。
"Energy poverty is poverty, the foundation around the world has been working on this issue in emerging markets helping more than 150 million people gain access to electricity" — "@eyee5@RockefellerFdn#GlobalCitizenNOWpic.twitter.com/Nj77nZYDiM
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) May 2, 2024
このイベントには、タレントでシェフのアンドリュー・ジマーン氏や俳優で人道支援家のジャイモン・フンスー氏、テレビ司会者で活動家のパドマ・ラクシュミ氏、そして共同議長としてミュージシャンで活動家のアニッタ氏、受賞俳優でGlobal Citizenアンバサダーのヒュー・ジャックマン氏、オスカー受賞者でUNDP親善大使のミシェル・ヨー氏など、多様なジャンルのアーティストや活動家が参加しました。また、スウェーデン元首相ステファン・ロベーン氏、ルワンダ大統領ポール・カガメ氏、ボツワナ大統領モクウィツィ・マシシ氏、ノルウェー元首相エルナ・ソルベルグ氏、バハマ首相フィリップ・デイビス氏、カナダ元首相スティーブン・J・ハーパー氏、アンティグア・バーブーダ首相ガストン・ブラウン氏など、世界のリーダー達も集結しました。
アンティグア・バーブーダ首相ガストン・ブラウン氏とヒュー・エヴァンスが、3年目となるGlobal Citizen NOWの開幕宣言
今年のGlobal Citizen NOWニューヨークのテーマは、迅速な行動のためのアイディア探しで、開始討論ではイベント全体の雰囲気が作られました。登壇したのはシスコの代表取締役副社長兼最高人事・政策・目的責任者フラン・カツーダス氏、Global Citizenと国連女性機関親善大使のダナイ・グリラ氏、アンティグア・バーブーダ首相ガストン・ブラウン氏、Global Citizen CEOのヒュー・エヴァンス、アメリカ副大統領の元上級顧問兼報道官サイモン・サンダース=タウンゼント氏などで、アーティストや活動家、そして政策リーダー達が一緒になって、影響を生み出す変化を推し進めようと集結しました。
「実際、地球にあるほぼ全ての国が気候変動の影響を受けている現実を認識しないといけません。地球を壊してしまっているのです。この気候危機との闘いのため、みんなで協力することが不可欠です」とブラウン首相は述べました。「その結果として、小さな島国は特に被害が大きくなっており、多くの国の沿岸部コミュニティも今や脅威にさらされています。だからこそ、皆が本気で排出量を削減し、大規模な汚染企業に責任を取らせる必要があります。私たちの共通の人間性を守るために、行動しましょう」
#GlobalCitizenNOW returns for its 3rd year from NYC, uniting artists, advocates, political leaders, and YOU to drive change! @DanaiGurira@FranKatsoudas Hon. Gaston Browne @Hughcevans@SymoneDSanders kick off 2 days of panels and performances! Watch live! https://t.co/L71bOQVP2dpic.twitter.com/eRhAKmTpZm
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) May 1, 2024
「地球に力を」キャンペーンが再始動する中で、Global Citizen経済サミット開幕
1年前、Global Citizenの 「地球に力を」キャンペーンが2023年のGlobal Citizen NOWで始動し、政府、排出企業、銀行へ気候変動対策や緊急支援への資金確保を呼びかけました。
その2か月後、パリでイベントが開催されNGOや政府、各国のリーダーたちが支援を発表しました。その結果として、災害に見舞われた国々のための新たな債務返済猶予の選択権が生まれ、ハリケーンなどの自然災害に直面している小さな島国のために巨額の資金が確保されました。
2024年、このキャンペーンはアフリカ経済開発のための資源解放や、気候変動の影響を受ける国への資金調達の世界的な支援を呼びかけていきます。その一環として、Global Citizenとパートナーのブリッジウォーター・アソシエイツが10月にコートジボワールで経済サミットを開催予定です。
「最も貧しい、最も支援が必要な国々のため、国際開発銀行やG20諸国が改革提案を実行し、債務返済猶予の延長や追加の資金調達を進めてほしい」と、Global Citizen CEO兼共同設立者ヒュー・エヴァンスは語りました。
"We need multilateral development banks and #G20
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) May 1, 2024
countries to implement reform proposals extending debt pause clauses..." — @Hughcevans. #PowerOurPlanet will be back! Announced live at #GlobalCitizenNOW by Nir Bar Dea, @Hughcevans@GlblCtzn, Tshepo Mahloele and @DanaiGurira! pic.twitter.com/Regx6vKcGZ
Gaviがアフリカ史上最大規模のはしか・風疹ワクチンキャンペーンを開始し、世界のリーダー達が発展途上国の貧困や気候変動への追加支援を呼びかけ
Global Citizen賞受賞者であるアンドリュー・デンベ氏は、Global Citizen NOWのステージ上で、Gavi CEOのサニア・ニシュタール氏と一緒に、2024年に向けた画期的な取り組みを発表しました。Gaviは、アフリカ全土20か国以上、さらには世界規模で、過去最大のはしか・風疹ワクチン接種キャンペーンに着手します。年末までに1億人の子どもたちへのワクチン接種を目指し、予防可能な感染症と闘う挑戦が始まります。
「(Gaviは)10億人の子どもたちに予防接種を行い、乳幼児死亡率を半減させ、1700万人の命を救ってきました」とニシュタール氏はコメントしました。
この大きな目標の背景には、ワクチン普及率の低下に伴い、感染・病気の発生・死亡率が世界的に急増しているという現状があります。WHOとCDCがまとめた最新のデータでは、2022年に37か国が大規模または深刻なはしか発生に見舞われ、これは2021年の22か国から大きく増加しています。
Gaviの取り組みは、何百万人もの子どもたちの健康と幸福を守るための大きな一歩であり、世界中で予防可能な病気と闘うためにはみんなの行動が不可欠だということを改めて強調しています。
「[Gavi]は10億人の子どもたちに予防接種を行い、子どもの死亡率を半減、そして1,700万人の命を救ってきました」— @SaniaNishtar。@Gaviはアフリカ全土で史上最大規模のはしか・風疹ワクチン接種キャンペーンを始動し、アフリカをはじめ世界中20カ国以上で最大1億人の子どもたちへの支援を展開します。 pic.twitter.com/wVJztKsS3W
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) 2024年5月1日
この発表は「より強い世界の構築(Building a Stronger World)」という討論の後に行われました。このセッションでは、貧困や気候変動など、開発途上国が直面している課題に対し、支援を強化する必要性について深く議論しました。
討論の登壇者には、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の開発政策・財政局(DPAF)責任者のガージー・ゴーシュ氏、スウェーデン元首相ステファン・ロベーン氏、ファーマー・オン・ファイヤーCEOのワンガリ・クリア氏、シモーン・サンダース=タウンセンド氏が参加し、世界的な開発課題について様々な視点から意見が交わされました。
気候変動や紛争などが続く中、多くの開発途上国は貧困と闘うために海外援助に頼っていますが、ドナー国からの資金は減少傾向にあります。@Stefan_Lofven@ThisIsGargeeG@GatesFoundation@WangariKuria@SymoneDSandersらは#ODAの拡充を#GlobalCitizenNOWで呼びかけました。 pic.twitter.com/PZS49m5wTc
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) 2024年5月1日
ヘッドカウント、Global Citizen NOWで「I Am A Voter」を発表
ニューヨークで開催されたGlobal Citizen NOWで、投票登録と市民の参加促進に取り組む非営利組織ヘッドカウントが最新の登録プロジェクト「I am a voter」をお披露目しました。ヘッドカウントのエグゼクティブディレクターであるルシル・ウェネギーム氏が、ア・スターティング・ポイントのディレクター、マーク・カッセン氏やアーティストであり活動家のジョーダン・フィッシャー氏と共に、このプログラムを発表しました。
この取り組みは、ミュージシャンジョン・レジェンドによる2023年のGlobal Citizen NOWイベントでの、米国内の18~30歳の若年層へのさらなる投票参加を呼びかけた行動の流れも受けています。
選挙が近づいている今、あなたが自分の投票権について知り、投票所でしっかりと自分の意思を表明できることがとても大切です。
— Global Citizen ⭕ (@GlblCtzn) 2024年5月2日
私たちはChris Evansの市民参加プラットフォーム@ASPや@Headcountと協力して、あなたの情熱を行動に変えるお手伝いをしています… pic.twitter.com/bpLLlrgRsj
音楽の貧困と成長への影響:Global Citizen NOWで、センター・フォー・ミュージック・エコシステムズとGlobal Citizenによる新たな研究発表
2日目の「アフリカの進歩を支える(Powering Progress in Africa)」討論会で、センター・フォー・ミュージック・エコシステムズ創設者兼エグゼクティブディレクターのシェイン・シャピロ氏が、音楽がもつグローバルな変革力が、特に極貧などの喫緊の課題解決にどのように役立つかを探る大規模な研究の開始を発表しました。
「今日、Global Citizen、ユニバーサル・ミュージック・グループ、そして国連のパートナーとともに、音楽が世界の貧困を撲滅するためのツールになり得るという新しいビジョンをスタートさせます」とシャピロ氏は観客へのメッセージで話しました。
この研究では、音楽とそのエコシステムが世界的な貧困解決の有力なツールとなり得る可能性について探求します。
詳しいレポートはこちらからご覧ください。
気候と健康財団がGlobal Citizenと提携し、気候危機の医療システムに対する影響への対応を発表
「気候変動は遠い未来の話ではなく、極端な熱波や蚊が媒介する病気など、今まさに私たちの健康に大きな影響を及ぼしています」と、イネザ・ウムホザ氏とロス・ダメージ・ユースのリーダーは、Global Citizen NOW2日目の「健康な地球、健康な人々(Healthy Planet, Healthy People)」討論会で強調しました。
気候危機は同時に健康危機でもあるため、セシリア・ソレンセン博士も同パネルで、医療システムと気候問題のつながりを強調しつつ、Global Citizenと気候と健康財団の新たな協調関係を発表しました。
「新しい協力体制と、気候と健康財団との連携にとてもワクワクしています。私たちは一緒に健康をテーマに気候危機に立ち向かいます」とソレンセン博士は述べました。
二人の医師が壇上に立ち、気候災害をテーマにした医師の白衣アート作品を披露しました。極度の暑さが人々の健康に与える重大なインパクトを示しました。
「気候変動はもう遠くの話じゃない。いまこの瞬間にも極端な暑さや蚊が媒介する病気で人間の健康に深刻な影響が出ています」@InezaUmuhoza#GlobalCitizenNOWpic.twitter.com/YZpTjsqekV
— Global Citizen Impact (@GlblCtznImpact) 2024年5月2日
アニッタとピュイール・テンべ氏、COP30に向けた世界的な気候アクションとブラジルのアマゾン保護を呼びかけ
サミットの最後は、気候アクションをテーマにした2つのパネルで締めくくられ、ブラジルほか各国からの声が集結しました。パラー州の先住民族担当大臣ピュイール・テンべ氏が最初の討論をリードし、先住民族の気候政策参加の大切さとその活動の重要性を力強くアピールしました。
「この運動にぜひ一人ひとり参加して、ともに声を上げてほしいです。私たち先住民族はこの地球の最も頼もしい守り手なんです」とテンべ氏は語りました。
このパネルの前には、ブラジルのファーストレディである、ロサンジェラ・ダ・シルヴァ氏による特別ビデオメッセージが放映され、各国リーダーに飢餓終結のための世界的な同盟への参加を呼びかけました。
このメッセージは参加者の心に響き、環境保護において先住民族が果たすかけがえのない役割が再認識されました。
ブラジル人アーティストで活動家のアニッタは、COP15議長のアライン=リチャード・ドンワヒ氏やブラジル、パラー州環境大臣マウロ・オデアルメイダ氏と共に、COP30に先立つ最終パネル「地球のための新しい取り組み:ブラジル、COP30への道(A New Deal for the Planet: the Road to COP30 in Brazil)」に登壇し、2025年ブラジル、ベレンで開催されるCOP30への期待と、アマゾンなど世界の貴重な自然を守る大切さを強調しました。
「環境のため、地球が元気でいられる未来にしたいです。そのせいでお金持ちが少し損をしてもいいんです。全ての人がプラットフォームで(気候)コンテンツを見れるように義務付けましょう」とアニッタは語りました。
COP30ブラジルの成功とは、国や市民社会、そして先住民が一つの目的で団結することで、持続可能な未来への意味のある前進は、可能なだけではなく、むしろ必然の出来事になることです。
オーストラリアからニューヨークまで、毎年、Global Citizen NOWは協調と真の変化を引き起こすことへの約束を新たにしています。世界がかつてない課題に直面している中、このイベントはまさに希望の光のような存在であり、もっと公平で持続可能な未来を目指す中で、みんなを一つにしています。
Global Citizen NOWを支えてくれるパートナーである、オーセンティック・ブランズ・グループ、ブリッジウォーター・アソシエイツ、Cisco、Citi、デルタ航空、P&G、ベライゾン、そしてGlobal Citizen賞のパートナーであるCiscoとCitiに感謝します。