2012年の立ち上げ以来、Global Citizenは「人々が力を合わせれば、真の変化が生まれる」というシンプルなアイディアを原動力にしてきました。

この13年間で、世界中の何百万人ものGlobal Citizenがキャンペーンを通じて行動を起こし、その結果が確かな形で現れています。世界のリーダーたちにポリオ根絶への取り組みや、パンデミック対応の強化を求めたり、不平等をなくし、気候変動対策を加速させるために数十億ドルを集めたりと、私たちの運動は小さな瞬間を永続的変化へとつなげてきました。

過去13年間で達成した力強いマイルストーンの数々を一緒に振り返ってみましょう。声を上げれば、世界中のリーダーが耳を傾けてくれるという証明です。極度の貧困を撲滅するための活動は続いていますが、これまで一緒にどれだけ多くのことを成し遂げてきたかを振り返ることも重要です。

1. ポリオの終結を願うコンサート(2011年10月28日)

最初の大規模イベントは、2011年に「The Global Poverty Project」が主催したものでした。これが後のGlobal Citizenにつながっていきます。ポリオの終結を願うコンサートは、オーストラリア、パースに5,000人を集め、「ポリオを完全に終結させる」という一つの目的で開催されました。イギリス連邦首脳会議の前夜に行われ、グラミー賞受賞のJohn Legendが主演を務めたこのコンサートで、合計1億1,800万ドルの資金世界ポリオ根絶計画へ集まりました。その後WHOはこの瞬間を、病気根絶キャンペーンの「転換点」として評価しました。世界は今そのゴールに、あと一歩というところまできています。

2. 第一回Global Citizenフェスティバル(2012年9月29日)

2012年、私たちの「行動を起こせば、音楽フェスのチケットがもらえる」というおなじみのスタイルが始まりました。第一回Global Citizenフェスティバルでは、Neil Young&Crazy HorseやFoo Fighters、K’Naan、The Black Keysなどが出演し、行動を起こした6万人の人がセントラルパークに集結しました。その結果、極度の貧困、マラリア、ポリオ根絶のために13億ドル以上の新たな資金を勝ち取りました。

これが毎年恒例となり、音楽フェスはただのイベントではなく、社会の変化を生み出すエンジンにもなることを証明しました。今やセントラルパークで計12回のフェスを開催し、合計262億ドルの資金を引き出しています。

3. Global Citizenフェスティバル:インド(2016年11月19日)

その数年後、Global Citizenフェスティバルは世界を駆け巡り、ついにアジアのインド、ムンバイでフェスを開催するまでになりました。Coldplay、Jay-Z、A.R. Rahman、Amitabh Bachchan、Demi Lovato、Ranveer Singhなど、世界と現地の豪華アーティストが集い、特に「Swachh Bharat(きれいなインド)」運動と協働し、清潔な水と衛生の向上に焦点を当てました。50万人以上のGlobal Citizenがフェスに向けて200万の行動を起こし、その結果50億ドルのコミットメントが実現し、国全体の衛生、教育、健康、男女平等の取り組みに資金が充てられ、2億2,000万人以上に影響を与えました。

4. Mandela 100:ヨハネスブルグ(2018年12月2日)

ネルソン・マンデラの生誕100年、そしてその偉業を称え、Global Citizenはヨハネスブルグで大規模フェスを開催しました。7万人が集まり、世界中で生中継されました。主催はTrevor Noah、主演はBeyoncéとJay-Zで、世界中の著名人やアーティスト、運動家がステージに立ちました。565万以上の行動から60以上のコミットメントが生まれ、雇用、教育、衛生、医療など大陸全土での行動につながりました。ステージ上で72億ドル達成が発表され、最終的に76.7億ドルが分配され、1億2,200万人近くの人々の生活に影響を与えました。

5. Global Citizenのコロナ対応(2020~2021年)

パンデミックが発生した時、Global Citizenは迅速に焦点を転換し、最も支援が必要な場所への資金、資本、サポート獲得のために動きました。この時期、以下3つの主要なイベントを通じて、公衆衛生とコロナ禍の最前線にいる医療従事者へのサポートをリードしました。

  • One World: Together At Home(2020年4月18日):Lady Gagaが監修し、Jimmy Fallon、Jimmy Kimmel、Stephen Colbertをホストに、世界175か国、60のグローバル放送ネットワークで配信されたオンラインイベントで、医療現場の最前線スタッフとWHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金を代表して1億2,790万ドルを集めました。パンデミックの直接的な影響を受けた地域にスポットを当てたこのイベントでは、さらにBeyoncé、Taylor Swift、Paul McCartney、Stevie Wonderなど、世界のトップスターがパフォーマンスを行いました。このイベントに向け、Global Citizenが70万以上の行動を起こし、前例のないグローバルな課題に素早く対応しました。
  • Global Goal: Unite for Our Future(2020年6月27日):その数ヶ月後、Global Citizenが再度団結し、公平なコロナワクチン提供のために立ち上がりました。Dwayne Johnsonがホストを務め、Shakira、Coldplay、Miley Cyrus、Justin BieberとQuavoなど豪華アーティストが出演しました。180か国で配信され、69億ドルもの助成金、融資、保証を41の国、企業、財団から集めることで、ワクチン研究や治療、PPE機器などの発展を目指しました。資金はユニセフやグローバルファンド、WHO、国際ワクチン共有メカニズムCOVAXなど多数の団体に届けられました。
  • VAX LIVE: The Concert to Reunite the World(2021年5月8日):マルチ・プラチナアーティストSelena Gomezがホストを務め、生中継されたこのイベントで3億200万ドルの資金を獲得し、2,600万回分以上のコロナワクチンを届けました。このイベントはキャンペーンの集大成となり、ヘンリー王子とメーガン(サセックス公爵夫妻)が司会を務めました。サセックス公爵夫妻は、ワクチンが世界中の誰でも受けられるよう、ACTアクセラレータやCOVAX施設を支援するように呼びかけました。このイベントは100か国以上で放送され、YouTubeでも世界中に配信され、J Balvin、H.E.R.、Jennifer Lopezなどのパフォーマンスや、Ben Affleck、David Letterman、Nomzamo Mbathaらの出演で盛り上がりました。

6. Global Citizen Live(2021年9月25日)

通常の対面イベントを継続するGlobal Citizenは、6大陸を巡る24時間のグローバル放送で世界を熱狂させました。ラゴス、リオデジャネイロ、シドニー、ロンドン、ニューヨーク、パリ、そしてソウルまで、Global Citizen Liveで共通の目的のもと、世界が一つになりました。アーティストや提唱者、各国リーダーが集まり、11億ドル以上を集めました。さらに、6,000万本以上のコロナワクチン提供や1億5700万本を超える植樹など、多くの約束を勝ち取りました。政府、慈善パートナー、民間部門の協力で、パンデミックからの回復と気候アクションが前進しています。

7. Stand Up for Ukraine(2022年4月9日)

ウクライナの戦争で何百万人もの人が避難せざるを得なくなる中、Global Citizenは緊急キャンペーンを始動し、紛争と危機で苦しむ難民のために世界に支援を呼びかけました。この行動は、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長とカナダのジャスティン・トルドー首相が共同主催したポーランド、ワルシャワのハイレベルサミットで最高潮に達しました。世界中のリーダーが101億ドルの新たな資金やローンをウクライナや世界の難民支援として約束しました。ウクライナ国内で避難を余儀なくされている100万人の生活支援と、10か国の受け入れ国、さらに現地NGOや国連機関の活動もサポートするものです。イベントやSNSの運動の流れで、66か国から7,000人以上のGlobal CitizenがGlobalGivingのウクライナ人道危機救援金に寄付し、必要な人へ約100万ドルの支援が届けられました。

8. Global Citizen NOWの始動(2022年5月22日)

2022年、ついに初のGlobal Citizen NOWサミットがニューヨークで開催されました。スピード感と解決志向を追求し、話すだけではなく即時のインパクトを生む新しいタイプのサミットです。グロリア・スタイネム、ジャスティン・トルドー元首相(カナダ)、バルバドスのミア・モトリー首相、米国下院議員ナンシー・ペロシ、ビル・ナイ、ファレル・ウィリアムスなど200名以上のスピーカーが熱い議論を交わしました。ここからGlobal Citizen NOWが始まり、政治、ビジネス、ポップカルチャー、大衆社会が一体となって世界中で喫緊の課題に対応するアイディアを加速させてきました。 

その後このシリーズは世界中に拡大し、大きなキャンペーンも次々に誕生しました。現在のGlobal Citizenの歴史の中で最大規模となる気候アクション「アマゾンを守る」キャンペーンをGlobal Citizen NOW: リオデジャネイロで開始し、翌年Global Citizen NOW: アマゾニアで重要な公約を発表しました。さらにGlobal Citizen NOW: セビリアでは、アフリカ中の再生可能エネルギーへのアクセスを3倍にすることを目指す、「アフリカ再生可能エネルギー拡大キャンペーン」へ勢いを集め、2024年にはオーストラリアの対外援助強化を狙う「みんなが安全に過ごせる世界キャンペーン」をMicah Australiaと連携し、Global Citizen NOW: メルボルンで始動しました。

9. Move Afrika始動(2022年12月6日)

2022年末、Move AfrikaはMove Afrika: ルワンダから正式に始動しました。アフリカ大陸で初のツアーサーキット構築を目指す野心的なプロジェクトです。長期的に、現地の雇用創出、経済活性化、現地の才能発掘までを目指しており、音楽やライブイベントのインフラ、キャパも整え、創造経済と経済発展の新しい形を打ち立てることを目標としています。Kendrick Lamarの制作会社pgLangと協力し、BKアリーナ(キガリ)で彼が主演を務めたコンサートは8,000人の観客を集め、完売しました。2025年にも再度キガリ、さらにラゴスにMove Afrikaは拡大し、John Legendのコンサートを開催し、ルワンダとナイジェリアのスターも大集結し、世界的スターと地元スターの共演で盛り上がりました。2026年もアフリカ3都市でMove Afrikaを開催予定ですので、続報に注目してください。

10. Power Our Planet: パリ(2023年6月22日)

Global Citizenは、気候危機の最前線にいる国々を支援するための国際金融改革を世界的に訴えることを目的として、パリで今までにないコンサートを開催し、Power Our Planetキャンペーンを始動しました。Billie EilishやJon Batiste、H.E.R.、Jack Harlow、Lenny Kravitzなど世界的に有名なアーティストが出演し、来場者2万人と共に気候危機へのアクションを求めました。注目すべきは、世界銀行のアジェイ・バンガ総裁が「債務返済一時停止条項」導入を発表したことでしょう。これにより、自然災害に見舞われた国がすぐ復興に注力できる仕組みができ、年間最大95億ドルが危機国へ回せる可能性が生まれました。人々の生活再建の大きな助けになるでしょう。

11. 経済開発会議(2024年10月9日)

Global CitizenはBridgewater Associatesとタッグを組み、コートジボワール政府・Harith General Partnersとパートナーシップを結び、初めて経済発展会議:アフリカの未来のためにを開催しました。国家元首からビジネスリーダー、一般市民まで集まり、アフリカ全体の持続的かつ公平な経済成長への投資を集めました。この場でアビジャン合意が採択され、最も脆弱な立場にある77か国(そのうち約半数はアフリカに位置)をサポートする最大の譲許的融資の元である、世界銀行の国際開発協会(IDA)への資金拡大を強く呼びかけました。100を超える組織、世界のリーダー、アーティストが賛同し、署名しました。この集まりは、IDAの資金補充を後押しし、裕福な支援者に何百万人もの人を貧困から救うよう呼びかける、長期活動の重要な瞬間となりました。

12. Gavi資金補充(2025年6月25日)

2025年、Global CitizenはGavi(ワクチンアライアンス)への資金支援を呼びかける世界的な取り組みに参加しました。Gaviは、過去20年間で1,700万人の命を救ってきたパートナーシップです。2030年までに10億人以上の子どもたちに予防接種を行うことを目指すGaviの6.0キャンペーンを支援するため、Global Citizenは38万5,000件以上の行動を起こし、世界のリーダーたちに行動と寄付を呼びかけました。Gavi資金補充サミットはEUとゲイツ財団が共同開催し、Global Citizenも制作に協力しました。55か国および他の支援者から90億ドル以上が公約され、最も脆弱なコミュニティで命を救うワクチン提供と保健システム強化に利用されます。Global Citizenは、2021年のGavi資金補充でも、一緒に病気に打ち勝とうキャンペーンにより35万1,000件の行動を起こし、88億ドルの結果を残しました。

13. FIFA & Global Citizen教育基金発足(2026年)

今回、FIFAとタッグを組み、世界中の3万人の子どもたちに教育を届けるために1億ドルを集める新たな目標に挑んでいます。FIFA Global Citizen教育基金は、質の高い教育とサッカーへのアクセスを広げるための画期的な構想で、200か国以上の支援が届きにくいコミュニティを対象としています。資金調達の締切は2026年7月のFIFAワールドカップ決勝です。その目標に向かい、すでにThe Weekndの「After Hours Til Dawn」ツアーや2025年FIFAクラブワールドカップといった、様々な国際イベントで販売されたチケット1枚ごとに1ドルが教育基金に寄付されています。誰でも参加可能ですので、ここからぜひ寄付をお願いします。 このパートナーシップの一環として、Global CitizenはFIFA史上初のクラブワールドカップ決勝ハーフタイムショーも監修しました。J. Balvin、Tems、Doja CatにColdplayのサプライズ出演もあり、大盛況となりました。来夏も2026年FIFAワールドカップ決勝ハーフタイムショーを監修予定なので、ご期待ください。

ここまでの歩みと数々の瞬間は、すべて行動を起こしたGlobal Citizenの力によるものです。ワクチンに資金を集める、借金問題に切り込む、森を守る、次世代を応援するなど、どんな場面でも、変化はみんなが一緒に行動を起こす時に生まれます。

これからも、まだまだ影響を与えていきます。ニューヨークで開催のGlobal CitizenフェスティバルGlobal Citizenフェスティバル:アマゾニアGlobal Citizen NOW:ヨハネスブルグ、2026年のMove Afrika、2026年FIFAワールドカップなど、数々のキャンペーンに向けて準備中です。これからも変わらない事実は、未来は行動する人によって作られるということです。

もしまだなら、Global Citizenの仕組みを詳しく見て、運動に参加しましょう。まだまだあなたの行動が必要なことがたくさんあります。

Impact

貧困の撲滅

13年の軌跡:Global Citizenの最大のマイルストーンを13の瞬間で振り返る

作成者: Victoria MacKinnon